室伏は「銀」でよかった(01/8/6)


 早起きして、世界陸上のハンマー投げ決勝を見た。
 室伏、よくやったね。
 予選では、さすがに多くの選手が80メートル近く投げてきてたし、10位通過だったので、オリンピックの悪夢が少しよみがえった。

 実はシドニーでも、室伏はファールしてなきゃ3−4位だった。
 だけど、日本のメディアでは彼の実力そのものに失望したかのような報道ばかり。
 勝ってカタルシスを与えて欲しかったのにみたいな欲求不満と、
あとはもっぱら取材している側の無知に起因する所が大なのだが、
本人は敗戦について、一言も「たられば」めいたことを語らなかった。

 で、今回。室伏は一時トップにたった。
 TVは大騒ぎ。陸上のフィールド種目なんて何が面白いのって人がほとんどの中、かなり楽しめる内容になった。って面ではよかったのだけれど、まあ何かにつけてそんなに甘くはないよ。
 今回は、予選時点から優勝したポーランドの選手の方が、明らかにコンデションがよかった。
 ’あれ’で室伏より年下だってんだから、末恐ろしいね。
 (室伏にも十分、’その’素質はあるけど<笑>)

 まあ、あのクラスの選手なんていつも勝ったり負けたりだ。
 だけど日本人は、もし今回金をとってたら、どうせいつもそういうもんなんだと思っちゃうんでしょ?
 ならば、僕なんかには、かえって銀の方が、彼が求めてる世界を理解するためには、ずっと良かったんじゃないかって気がする。
 あと少なくとも、あの大きな舞台でベストに近いパフォーマンスができる彼のすごさを、皆、もう少し称えてもいいな。
 彼は本番で去年までの自己ベストを1日4回更新してるんだよ。
 82メ−トル以上3回、80メ−トル以上5回。しかも残る1回は79m91。
 6回平均なら、多分、世界最高記録! (凄凄凄)

 対して、男子の400組はひどかったな。
 44秒台目前の選手が、7秒かかっちゃやばいし、この分じゃ、マイルリレーは相当厳しいよ。

 でも、大舞台ではそれが「普通」なのかも知れないという気もするな。