高橋尚子の世界最高(01/9/30)![]()
高橋尚子が2時間19分台の世界記録を出した。
たかがスポ−ツとはいえ、日本女性が「人類初」のことをやったって、
多分「史上初」のことだと思う。
1)記録について
1キロ3分20秒で行けば、だいたい世界記録近くに行けた訳だが、
当然のことながら、かなり速い。
1500mの持久走、5分を切るペ−スだからね。
ちなみに、高校男子7名の駅伝でこのタイムが出せれば、県代表で全国大会に出られる所もある。
また、箱根駅伝6番のチ−ムに、このタイムで走れる選手が10人揃ってるかどうかも怪しい。
あと、東京オリンピックの円谷選手(銀メダル)は多分、17分台じゃなかったかな。
2)女性の可能性について
実は僕らの頃は、「日本女性は長距離には向いてない」と言われていた。
なんたって、高橋の5キロペ−スが日本記録だったんだから。
迷信に惑わされて「できない」ってあきらめるのがいかに愚かかって話だよね。
3)技術の進歩について
で、増田明美とか佐々木七恵さんくらいから、徐々に世界との距離が縮まってった訳だけど、
一見同じような早さに見えて、
彼女らは実は10キロまでしか高橋と一緒には走れない。
4)選手としての「格」について
瀬古さんや中山だって「世界最強」だった瞬間はあり、有森や鈴木博美や土佐礼子や・・・だってそれに近い所までは行った訳だが、
まあ小出監督の言う通り、高橋のモノは一桁違うって感じだね。
僕は彼女の位置(偏差値?)は、かつてのアベベのそれに近いと思う。
脅かすとすれば、もはやロル−ペやシモンではなく、渋井陽子ほか日本選手だろうね。
かって日の出の勢いだった日本経済や企業の姿を、彷彿させてしまう贅沢さだけど。
5)異論があるとすれば
記録的価値としては、僕はバンコクで2時間21分で走った時の方が高いと思う。
つまり、高橋のピ−クは実は2-3年前で、それをうまく維持してきていることが凄い。
6)にしても
小出さんのような「超一級職人」を追い出したリクル−ト(のサラリ−マン重役)は、ほんっと馬鹿なことをしたね。
高橋のユニフォ−ムがリクル−トだったら、
このご時世、若い人たちを勇気づけることもでき、
当然、企業イメ−ジもすっごく上がったのに。