横浜市長選と「青葉区クーデター」(02/4/1)


 松下政経塾の後輩・中田宏君が横浜市長に当選した。

 (快挙快挙快挙)

 中田君は衆議院議員を辞しての挑戦で、国会議員時代は無所属の会に「所属」していたのだが、
僕もかねてから、国民にとっての「政党」なるものの存在理由が全く理解できなかったので、
20名以上いる卒塾国会議員の中でも
彼の活躍には、とても期待をしていた。

 (「世界の街から」の北京・釣魚台、ならびに「ひとこと言わせろ」の「松下政経塾関係者・選挙結果」参照)

 また、彼の筋の通し方というか、クソ度胸というか、心意気みたいなもの + 選挙手法&抜群のパフォーマンス・センスにも、
かなり感心させられていた。


 かつて、小泉さんが党紀違反を犯してまで、
自民党候補ではなく彼を応援したという、有名な話がある。

 もはや永田町や霞ヶ関だけで日本が変えられる訳はなく、
何百分の1にすぎないイチ国会議員と、日本第2の都市の首長ではその権限に雲泥の開きがある訳で、
今回の彼の挑戦は、とても素晴らしい事だった。

 もちろん。
 出馬にあたっては、
きれいごとだけではない、彼自身の事情もあったと思う。

 国会議員や、無所属議員としての限界、
前回落としてる対立候補(橋本総理の特別秘書官だった江田憲司氏=元・通産省)への同志意識、
もしくは強力で不毛なライバル関係へのうっとおしさなどなど。

 で、そういう打算的部分も含め、
仮に今回負けても次以降に色んな世界が拓けるという意味では、
中田君はとてもいい選択をしたんだと思う。


 で、事務所開きの折に、ちょっとだけ献金をことづけることにした。

 選挙期間中にもかかわらず、
ちゃんと律儀に領収書を送って来たのが、なかなか彼らしいと思った。


 さて。
 開票が終了したのは0時すぎ。
 で、早速、HPで確定投票数を覗いてみた。

 今は4月1日の0時40分・・・ってことで、
選管発表が嘘でなければ(笑)、
中田君が447998票、現職が426835票の2万票余りの差。


 で、18区別に見ると、
ほぼ互角だったのが戸塚(300票差で現職)と金沢(100票差で中田)。

 が、現職は
南(7千5百)、瀬谷(4千5百)・鶴見(4千)・港南(4千)・泉(3千5百)・西(3千)・旭(3千)・中(2千5百)・保土ヶ谷(2千5百)・磯子(2千)と、
戸塚を合わせた、何と11区で中田君の得票を上回っている。
 (カッコ内は票差)

 対して、中田君が勝ったのは、
前述の金沢と、神奈川(1千)、栄(2千5百)、緑(5千)、都筑(6千)、港北(6千5百)、青葉の7区のみ。


 じゃ、なんで2万票の差で中田君が勝てたのかと言うと、
彼は何と青葉区だけで4万1千票(!)もの差をつけてるんだな、
コレが。

 国会時代の地元選挙区とはいえ、トリプルスコアの大勝。
 結局、中田君はこの「貯金」によって、不可能と思われた勝利をモノにした。


 まあ、北部の新住民を軽視した現職の敵失という見方も出来るし、
天気がよく投票率がまあまあだったこと、
小泉さんが現職の応援に乗り出さなかったことなどの影響もあったのだろうけど、
地元でここまで支持されているっていうのも、かなり凄いことだ。


 が、見方を変えれば、これって
日本第2の都市で青葉区民が起こした、
「クーデタ−」みたいなもんだよね。

 この結果が、多分、今後、全国各地に波及していくことになるんだろうな。
 

 ともあれ、中田君。
 
 勝ちは勝ちじゃ。
 おめでとう!
 ガンバレ!

 ちなみに僕は自治体のことなら、君より詳しいぞ。
 助役にならなってやってもいいぞ(笑)!