ブッシュに勝って欲しいけど(00/10/4)


 米大統領選で今日、一回目のTV討論があった。

 二世どうしの対決。

 自己改革できないA型村の住民にとっては、
「本社(!!)」の黒船がどっちの風に乗ってやってくるかは、
実は色んなものをものすごく左右してしまう、超重要な問題だ。
 国と地方の関係とか、経済体制(日本は共産主義!)とか、両国の間には一杯、全く違う事情があるのだけれど、
にもかかわらず「本社」の社長人事は、否応なく日本の方向と、
僕たちの2015年までくらいの生活に影響を与えてしまう。

 そこが、何ともやっかいな点だな。


 で、僕はブッシュを応援している。
 「小さな政府」がもっと大きな世界の潮流になればいいと思っているし、
相続税に象徴される「強い者いじめ」はもう限度を越えていると思ってるから。
 ついでに言えば、
国民健康保険とか国民年金とか、こんなくだらないもの世界からなくなればいいとも思っている。

 サラブレッドのくせに劣等生で、ちょっと脇が甘そうなキャラクターもいい。
 もう世界中の皆が、現状のアメリカン・スタンダードに息がつまってきてるんだから、
何でもいいから「そっち」(どっちだ?)に世の中変えてってくれって感じがするよ。


 ところが。
 今日の討論直後の世論調査の結果は
ABC(42−38:単位%)、CNN(48−41)、CBS(56−42)と、いずれもゴア。

 で、別に個人的な恨みはないが(ある訳ないか)、
ゴアっていう人、女にはモテそうだけど、男友達はあまりできなかったタイプだと思う。
 サイボ−グか単なる有能な政治アクタ−という感じで、男の僕からはあんまり魅力ある奴には見えないな。

 実際、今日のディベ−トも、
多くの男にはブッシュが優勢に見え、女にはゴアが勝ったみたいに見えたらしい。
 脳の違いだか何だか知らんけどね。


 でもまあ、残念ながら。
 だいたいの勝負は、今日で決まったね。
 僕には今日を境に、もう、ゴアの優位がゆるがなくなったように見える。
 ブッシュに勝って欲しかったけど。

 確かに、TV討論会でイメージアップしたのはブッシュと言われている(CNNで27−34、CBSでは32−35)けど、
これには多分に、サシの討論は苦手と言われていたブッシュへの
「まあ戦ってるじゃん」みたいな評価が上乗せされていると思う。

 で、まだまだ皆、両者互角だと言ってる訳だけれど、
リ−ドされているという条件下で、ブッシュにどういう逆転の目が残されているのかを考えれば、
もう相当きつくなってると言うのが正しい見方なんじゃないか?


 TV討論はあと二回。
 よほどの策を弄さない限り、ブッシュがゴアを上回るポイントをとることはできない。
 後は敵失に期待するだけ。

 それどころか、
「1%の金持ちを利するだけ」の減税案を盾に取られて、
1回に数%ずつのポイントを失い続ける可能性の方が強い。
 いい政策なのに。
 そうなれば、完全に勝負ありだな。

 終わってみればモニカ事件でクリントンが許されたのが第一のヤマ場(考えてみればスゴイ話で、あれで許される日本の政治家は絶対いない)。
 で、今日、ゴアがミスらなかったのが第二のヤマ場だったってことになるんじゃないかと思う。

 まあ、調子いい国の国民がわざわざ「変化」に期待する訳ないわ。


 (眠気を誘うスピーチをする)「ゴア人形」を開発したおもちゃ会社の社長も、そろそろ量産体制に入った方がいいと思うな。